今だから言える(-。ー;)恥ずかしい過去

時に1995年夏。それは、一本の留守電から始まりました。

「ピーッ。・・えー、テレビ大阪と申します。ウルトラマンマニアでグッズ等を紹介して頂ける方を探しておりまして・・・」
ええーーっ!?何で私に?半信半疑ながらも先方の残した電話番号にかけてみると、そこは番組の制作会社。
毎週日曜に放映中の
経済情報番組で今度ウルトラマン特集があり、関西方面のマニアの方を円谷プロに尋ねたら私を紹介されたとの事。
そういやぁファンクラブ入会時に、趣味はウルトラグッズコレクションって書いてたっけ。
と言う訳で取材決定。本当はスタジオにも来て欲しいと頼まれたけど、それはあまりにも恥ずかしいので断りました。

7月25日。直射日光の為エアコンが全く利かず摂氏40度以上はある我が
“光の国”に、
ディレクターとカメラマンと照明さんの3名がやって来ました。

全員汗まみれの中、私は頼まれもしないのにウルトラマンのパジャマを着て取材に臨みました。
マジメに答えてもらうつもりだったであろうディレクターの思わくは無残に打ち砕かれたのです。

「変な奴選んでしもた〜・・画的には面白いけど・・・また一から構成考え直さなあかんわ。ハァ・・・」
こんなディレクターの心の声が私のウルトラ脳に届きました。

では、その異様な映像の一部をご覧下さい。
(C)Television Osaka

番組タイトル。 普段は結構お堅い内容みたいです。
夏休み中の今回はウルトラとイチロー特集。
スタジオにはレオがゲスト出演。
再びウルトラブームがやって来てます。 大阪で開催中のウルフェス会場レポ。 オープン初日の入場者数、14,601人!
どのコーナーも大盛況。 ショーの応援にも力が入ります。 イベントプロデューサーや大和銀行広報さんへのインタビューもありました。
会場ではグッズが飛ぶように売れてます。 バンダイ玩具事業本部さんも、ホクホク顔でインタビューを受けてます。 「こういうのってマニアにとってはヨダレがでる程のモノなんでしょうね」
と言う訳でいよいよ・・・
ウナギの寝床の様な光の国に、ワイドレンズをセットしたテレビカメラがズンズン突き進む! 『もしも自然界のバランスが崩れたら、あなたの目はあなたの体を離れて、このアンバランスゾーンへ入っていくのです・・・』
ウルトラQタイトルバック曲にかぶるナレーション。編集のセンスにニヤリ。
『(怪獣の名を言い続けた後)こんな事ばかり考えているのが、ウルトラマンと同い年の彼』
「ウルトラマンの事なら何でも聞いて下さい!」
・・バカです。
真剣に光の国神殿の解説をするバカ。 やはり経済情報番組。価格にも触れます。 このカットを撮る為に床に人形をぶちまけました。変人度さらに上昇。
ウルトラマンタイマーを取り出し、またまた真剣に説明するバカ。 「音がリアルなんですよ!」
一般人にはどうでもいい事です。
「御神体に取り付けようと計画中です。」
だからどうした、ですね。
画面に見入る目が危険です。 中学時代から使った金を思い出し、計算して答えるバカ。ちょっと得意気に話している様に見える自分にムカツキます。 電動カーに乗ってカメラに向かって来るバカ。
『ウルトラマン自動車の不気味な音を聞いていると、私は本当に大切なモノを捨て去ってしまった自分に気付いた。がんばれ○○君!』
何故か励まされている私・・・
オカンまで出演。「給料みんないってるんちゃうやろか。ええ加減にしてもらわんと・・」
「嘆いてましたね〜ウルトラの母は」
レオにまで首かしげられちゃってます。
スタジオの皆さんはまさに“苦笑”でした。

このオンエア終了後、果たしてたったこれっぽっちのコレクション量でマニアと呼ばれていいものかと自己反省をし、
それまでの自分の中のウルトラグッズ購入選抜規制を大幅に緩和しました。
良くも悪くもこの日を境に、私の
ウルトラ教への寄進度は急激に上昇。“光の国”がグッズで埋もれていくのでした。

現在、冷静な目でこの時の自分の姿を見ると、我ながらとても気持ち悪い奴だと思います。
と言いながら、ふと気付けば今でも同じ様な事をやってたりして・・・ほんと成長してない大バカ野郎です私は。

ウルトラマン、どうかこんな私を見捨てないで下さい。


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