◎ウルトラ以外◎
私の心身に強い影響を及ぼした特撮系レコード達。

「特撮ファンが選んだオリジナル音源による TV映画特撮オリジナルセレクト40」
〜キングレコード〜
1979年
“マニアが入手しにくかった音源を中心に、マニアがマニアの為に企画したアルバム!”
帯のこの文句を見るだけで、当時の私はワクワクしました。
日本の特撮TVや映画の主題歌・挿入歌集です。2枚組みの全40曲収録。

マグマ大使/悪魔くん/丸出だめ夫/忍者ハットリくん+忍者怪獣ジッポウ/快獣ブースカ/宇宙大怪獣ギララ/大忍術映画ワタリ/怪竜大決戦/仮面の忍者赤影/妖術武芸帳/ジャイアントロボ/河童の三平・妖怪大作戦/ 怪盗ラレロ/チビラくん/シルバー仮面/ミラーマン/緊急指令10-4・10-10/トリプルファイター/アイアンキング/レインボーマン/ダイヤモンドアイ/猿の軍団/バトルホーク

懐かしのモノから、まだ見ぬモノまで、これらの歌を聴きながら、特撮への想いにふけっておりました。
「オリジナルサウンドトラック/ゴジラ」〜東宝レコード〜
1978〜79年にかけてリリースされたシリーズ3枚。同じく東宝レコードの「SF映画の世界」シリーズと並び、これ以後続々と発売されるゴジラ及び特撮映画音楽レコードの元祖です。

当時中学1年生、ウルトラ道の始まりの頃。
私はTVで放映されるゴジラ映画にも又熱中していました。
映画館でのゴジラ初体験は、東宝チャンピオンまつり「ゴジラ対ガイガン」(1972年)で、それ以後は毎年(その間の再上映版も)見に行ってました。当時の周りの小学生もほとんど皆見てたと思います。毎回映画館の?おっちゃんが、校門の前に割引券を配りに来るのが楽しみでした。
そして「メカゴジラの逆襲」(1975年)から3年、第3期ウルトラブームが湧き上がっている時、店頭で見つけたのが、この「オリジナルサウンドトラック/ゴジラ」だったのです。
キングレコードの「ウルトラマン大百科」が1,800円の頃、こちらは2,200円、なんかすごく大人のレコードっていう雰囲気でしたね。
音楽自体の素晴らしさは、はっきり言って初めは解かりませんでした。当時はTVの放映で見るだけだったので、これがどの場面の曲かなんて覚えて無かったです。ただ、繰り返し聴く内に麻薬の様に惹きこまれ、後にドラマ盤を聴く時や上映時には体に染み付いていて大興奮しまくりでした。恐るべし、伊福部節。(軽快な佐藤音楽も好きです)
ファロ島民の祈りを友人の前で振り付きで披露していた事は恥ずかしい思い出ですが・・・
1980年に日本コロムビアからリリースされたドラマ盤です。
「スーパー怪獣ゴジラ映画シリーズ/怪獣王ゴジラ 1〜5」

1. A「ゴジラ対メカゴジラ」 B「モスラ対ゴジラ」「三大怪獣地球最大の決戦」
2. A「ゴジラ」 B「ゴジラの逆襲」「キングコング対ゴジラ」
3. A「怪獣大戦争」 B「南海の大決闘」「ゴジラの息子」
4. A「怪獣総進撃」 B「オール怪獣大進撃」「ゴジラ対ヘドラ」
5. A「メカゴジラの逆襲」 B「ゴジラ対ガイガン」「ゴジラ対メガロ」

この前年夏に、ゴジラ誕生25周年記念“ゴジラ映画大全集”が公開され(メカゴジ・キンゴジ・大戦争の3本立て。日劇ではさらに日替わりで東宝特撮映画21本も!)そしてこの年には、映画“ドラえもん/のび太の恐竜”の併映でモスゴジが上映されて、私の(&全国ゴジラファンの)ゴジラ熱も高まって来ていました。
そのような時期に発売されたこのレコード、抜群のセンスで名場面が編集されていて、映像の記憶はあまり無いはずなのに、聴いているとその場面が頭に浮かんできてワクワクドキドキさせられました。特に音楽が東宝レコードのサントラですでにすり込まれていたという事も興奮を倍増させた要因でしょうね。
いつでも映像が見れる今でも時々聴きたくなる、私にはとても思い出深い名盤です。
1982〜84年末の新ゴジラ公開までの時期って、ファンの間で一番ゴジラ熱が上がっていた様な記憶があります。 雑誌の特集やガレージキット等もすごい勢いでした。
そして伊福部さんの音楽に対するファンの盛り上がりも、この頃が最高だったんではないでしょうか?
1983〜84年にキングレコードからリリースされた上の3枚はもう説明するまでもない、井上誠さんの

「ゴジラ伝説」シリーズです。

シンセで蘇った伊福部音楽。
最初のアルバムを聴いた時は、もう失神するかと思うくらいクラクラきましたね。(大げさじゃないです)
ゴジラ以外の作品を採り上げた2枚目は、井上さん自身が語るようにニューウェーブ風。 『ボヤージ・トゥ・ドリーム・クエスト』聴けば頭の中は宇宙大戦争です。
総決算の3枚目、伊福部さん以外の作曲家作品も扱います。 リリーズによるモスラの歌もとても素敵でした。


「伊福部昭 SF特撮映画音楽の夕べ」実況録音盤〜キングレコード〜1983年
同年8月5日に日比谷公会堂にて公演されたコンサートのライブ盤。
東京交響楽団が奏でる、伊福部さん編曲による『SF交響ファンタジー第1番・2番・3番』と『オーケストラのためのロンド・イン・ブーレスク』  これぞ決定版という完成度です。できれば生で聴きたかった〜。

ちなみに私、1993年11月23日・伊丹文化会館で行われた「ゴジラ・シンフォニックコンサート」に行ったのですが、その時の指揮者は佐藤勝さん!大阪シンフォニカーの演奏にも感動しました。
そこで演奏された曲目の中に、この『SF交響ファンタジー第1番・2番・3番』もありました。
良かった。確かに良かったのですが、ただ、テンポが初演版に比べてやや遅く、特に第3番のラスト「海底軍艦」〜「地球防衛軍」の怒涛の演奏テンポ?がいまいち盛り上がりに欠けていた印象がありました。
1983年夏、〜復活フェスティバル/ゴジラ1983〜と題して、4〜5日ごとに変わっていく2本立て上映が催されました。
「ゴジラ&怪獣大戦争」 「モスラ&地球最大の決戦」 「海底軍艦&キングコング対ゴジラ」
「ゴジラ対メカゴジラ&キングコングの逆襲」 「ラドン&モスラ対ゴジラ」
大スクリーンで見る完全ニュープリント版東宝特撮に酔いしれ、ゴジラ復活を心底願っていた高校3年生の私。同時上映された予告編集がとても得した気分になりました。 そんな貴重な予告編が、1984年春にレコードになったんです。

「東宝SF特撮映画予告篇集」 「続・東宝SF特撮映画予告篇集」〜ALTY(アポロン音楽工業)〜
2枚あわせて35作品収録。音だけでも大興奮でした。
それぞれに「地球防衛軍」と「怪獣大戦争」の復刻A全サイズポスターが付いていて、そのポスターの下部に解説書が印刷されています。


「東宝映画オリジナルサウンドトラック/ゴジラ」〜キングレコード〜1984年
そして遂にゴジラは復活しました。音楽は小六禮次郎さん。
映画自体については今さら多くは語りません。 良くも悪くも、メインテーマとスーパーXのテーマ、GODZILLA愛のテーマは脳裏にしっかりと刻み込まれています。
そしてゴジラは又、5年の眠りにつくのでした・・・


「Deluxe Edition GODZILLA」〜キングレコード〜1985年
これまでのゴジラ映画全16作品のタイトルテーマ、主題歌、挿入歌、エンディングテーマ等を集めた、限定盤ピクチャーレコードです。
B面には、破裏拳竜さんの迫力あるイラスト。
裏のA面は、「キンゴジ」で氷山から現れるギニョールのゴジラの写真です。
第3期ウルトラブームの始まり頃〜'84ゴジラ公開頃に発売されたゴジラものEP盤です。
「モスラの歌」〜キングレコード〜1978年
B面/インファントの娘
もちろん、ザ・ピーナッツのオリジナル版です。
同年発売の東宝レコード「オリジナルサウンドトラック/ゴジラ」に版権の関係で収録できなかったので、急遽リリースされたそうです。 1961年「モスラ」公開以来、初のレコード化!


「ゴジラ」〜日本コロムビア〜1980年
B面/小さな星の唄
同年夏公開の「ドラえもん・のび太の恐竜」と同時上映された「モスラ対ゴジラ」の主題歌です。
歌うのはあのTALIZMANだけあって、雰囲気はかなりウルトラマン80してます。


「ゴジラ!フォーエバー 〜伊福部昭 栄光のゴジラメドレー〜」〜ワーナーパイオニア〜1984年
B面/GODZILLA愛のテーマ・インストゥルメンタル
モスゴジ“ゴジラ出現”〜ゴジラメインタイトル〜キンゴジ“ゴジラの恐怖”のメドレーを、ストリングス・オーケストラとシンセサイザーによって演奏したものです。
当時流行っていた井上誠さんの“ゴジラ伝説”に比べて、かなり原曲に近いアレンジ。
復活「ゴジラ」公開後、ファンのゴジラ熱は以前に比べてかなり冷めていた感じでした。
私もこの頃から本格的に“必殺シリーズ”にハマり始め、ゴジラ(及びウルトラ)は、ちょっと横へ置いといて・・という感じでした。(けっして忘れた訳じゃありません!)
そんな1986年の暮れに、キングレコードから出た1枚。

「OSTINATO オスティナート」〜キングレコード〜
“東宝特撮未使用フィルム大全集”(その名のとおり、東宝に眠っていた未使用カットを編集して、本多猪四郎監督インタビュー等も収録したビデオ作品)のサウンドトラック盤です。
伊福部昭さん作曲による各テーマを、できるかぎり当時のオリジナルスコアのままに再現して新録音したモノ。 このLP盤には17曲収録されていますが、同じ頃に出始めたCDには7曲程多く収録されていました。
1989年暮れ公開の「ゴジラVSビオランテ」の音楽は、すぎやまこういちさん作曲のモノが使用されましたが、メインタイトルやゴジラの進撃、自衛隊場面等には、この「OSTINATO オスティナート」から“ゴジラ対特車隊”“ゴジラ・タイトル”“怪獣大戦争マーチ”が使われて、大変感激しました。 その後「VSギドラ」で伊福部音楽が完全復活するのは、ご承知のとおりです。

キングレコードが「ULTRA Original BGM Collection」や「SF特撮TV音楽全集」をリリースしてた頃、日本コロムビアは宇宙刑事モノや戦隊モノ、待望の「TVオリジナルBGMコレクション/仮面ライダー」シリーズ等々、東映系を続々と発売していました。
そして1986年、キングの「SF特撮TV音楽全集」リリース終了間際に、ちょっと似たコンセプトの

「特撮ヒーローサウンドグラフィティ」シリーズを発売開始します。
うたい文句は“熱く語ろう変身体験 遂に復刻!主題歌・挿入歌・主要BGMを完全網羅”です。
全5枚のこのシリーズ、各5作品ずつ収録していますが、BGMは全作品からじゃなくてオマケみたいなもの。いろいろと事情はあるみたいですが、できれば歌は別のアルバムにして完全なBGM集として出して欲しかったですね。

「Vol.1」
*スペクトルマン・・歌のみ
*変身忍者 嵐・・歌とBGM
*突撃ヒューマン・・歌のみ
*超人バロム1・・歌とBGM
*ワイルド7・・歌のみ

「Vol.2」
*人造人間キカイダー・・歌とBGM
これと01に関しては1980年にBGMアルバム、1983年にソング集が発売済みだったので、他に時間を割いて欲しかったです。
*魔人ハンターミツルギ・・歌のみ
*快傑ライオン丸・・歌のみ
タイガージョーのBGMを超期待していたので怒りすら覚えました。
*風雲ライオン丸・・歌のみ
*ロボット刑事・・歌とBGM

「Vol.3」
*キカイダー01・・歌のみ
*イナズマン・・歌とBGM
*イナズマンF・・歌とBGM
*秘密戦隊ゴレンジャー・・歌とBGM
*白獅子仮面・・歌のみ

「Vol.4」
*鉄人タイガーセブン・・歌のみ
*アクマイザー3・・歌とBGM
*忍者キャプター・・歌のみ
*宇宙鉄人キョーダイン・・歌のみ
*大鉄人17・・歌とBGM

「Vol.5」
*快傑ズバット・・歌とBGM
*ジャッカー電撃隊・・歌とBGM
*ザ・カゲスター・・歌のみ
*超神ビビューン・・歌のみ
*宇宙からのメッセージ 銀河大戦・・歌とBGM

真ん中が、全5枚購入者がもらえた「特製カセット」です。
帯には“主題歌カラオケと未収録BGM”と書いてあったのに、送られて来た物はカラオケ6曲のみ。かなりガッカリしました。

そして、このシリーズのリリース終了直後から、世はCD全盛時代に突入して行くのでした。
感動と興奮をありがとう、特撮アナログ盤達よ・・・。
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